
パターソン
ドラマ
この映画が好きなひとと友達になりたい。
何の展開がない、主人公パターソンの1週間をただ撮影したドキュメンタリーのような作品で、特筆すべき出来事が起きない点が、この映画の肝でしょうか。
とは言っても、鑑賞する側は何か展開することを前提に観てしまうもので、そのトリガーとなる出来事はいくつかありました。
- 妻の日に日にエスカレートするアートに対する自己顕示欲
- 飼っている犬が攫われてしまうかもしれないという忠告
- ある恋人同士の別れのいざこざで銃の使用
- パターソンが運転しているバスの故障
- 永瀬正敏さん扮する謎の日本人登場
- 詩を詠うときに流れる不穏な音楽
など伏線があったにせよ、何も起こらないというのがむしろ斬新です。この作品をお勧めするひとがいれば、その感性が素晴らしいと思いました。
そのなかでも、パターソンが詩を書き下ろしてたノートを犬に噛みちぎられた後に、永瀬正敏さん扮する日本人と出会い、新しいノートをもらうシーンが印象的です。
なぜ詩を書き下ろすノートを持っていないことを知っていたのか、さらに新しいノートをもらことで、再び詩の創作に励むことができた点は、ある種の救いを感るものでした。
それでも、そのノートをもらうことで、パターソンが失意のどん底から希望を見出した演技ではなく必然的であった点で、この作品はやはり変わってます。
どこにでもある日常を、時折詠う詩が色を添える。そんな作品でしょうか。
