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ZAZEN BOYS「PLAY VOL.132」のLIVE鑑賞して感じた「1枚のアルバムより1回のLIVE」

ZAZEN BOYS「PLAY VOL.132」のLIVE鑑賞して感じた「1枚のアルバムより1回のLIVE」

LIVE鑑賞

2023年9月11日(月)に渋谷CLUB QUATTROでZAZEN BOYS × トリプルファイヤーによる「PLAY VOL.132」を鑑賞したので、その感想となります。
なお演奏楽曲のレビューではなく、ZAZEN BOYSのLIVEパフォーマンスを観て駆け巡った想いを綴っています。

開催日 2023年9月11日(月)
開催時間 18:00開場
19:00開演
LIVE会場 渋谷CLUB QUATTRO
チケット料金 スタンディング¥5,000

向井秀徳さんがここにいる空間

ZAZEN BOYSのLIVEが始まったのは対バンのトリプルファイヤーの後で、20時頃になります。
そのLIVEを観てのひと言は「とにかく素晴らしかった」です。
何がどう素晴らしかったのか、それは向井秀徳さんが放つ類まれで、かつ非凡な人間性から非日常の空間を無条件で味わえる場だったからがひとつです。
向井秀徳さんの声には長年培ってきて得た太さや野性を感じさせます。
それが地声で発しても同様で、バンド名の如く全ての曲で禅を唱えますが、そこに弱々しさはなく、むしろ抑揚をつけるので向井秀徳さんご本人の感情が乗ってるようです。
時折、ポップなメロディを歌う楽曲がありましたが、基本的にはコードと合ってるような合ってないような絶妙なメロディをつける技術はナンバガの楽曲と何ら変わりません。
さらに向井秀徳さんほどの超大物ミュージシャンになってもなお全力で歌う姿は、LIVE前まで普段と変わらない日常を過ごした観客にとって、その空間は一線を画していて、非日常をより感じさせます。
LIVE会場の空間で、単に向井秀徳さんがいるだけで成立する、あるいは異彩が放たれます。

唯一無二のバンドメンバーによるアンサンブル

実はZAZEN BOYSを目当てにLIVE鑑賞したのが今回が初めてとなります。
以前2010年に東京藝術大学の学祭に訪れた際に、ZAZEN BOYSが学祭のステージでLIVEを行うことことをたまたま知ったときに鑑賞したきりで、そのLIVEからは時を経ているので当然バンドの印象も変わります。
そこで改めて聴いみるとドラマー松下敦さんに驚きました。
まるでレッドツェッペリンのジョンボーナムを彷彿とさせる太い音と即興性を感じました。
それは初めて体感するようなドラムで、リズムパターンはそれほど多くないですが、ジョンボーナムのようなシンプルであるが故にひとつひとつの音が太くて耳に残ります。
さらに時折ハードロックのリズムも叩いていて多様です。
その変態的なドラムに合わせる、ベーシストMIYAさんとも息が合ってます。
ベースも即興性を感じさせます。時折おかず要素のフレーズを取り入れてカウンターメロディのような彩りを与えます。

吉兼さんの存在

その変態的なリズム隊でいられるのは、実際のところリズムギターを刻むギターリスト吉兼さんの存在があるからではないでしょうか。
LIVE中で観客が乗ってるリズムは、ほとんど吉兼さんのリズムギターからのようです。
このように例えるとザゼンファンは嫌な気持ちになるかもしれないですが、どこかミスチルの田原さんのような立ち位置です。
ギターをバンドサウンドの上物として演奏するのではなく下地として演奏していて、バンドのアンサンブルを成立させるには欠かすことの出来ない存在ではないでしょうか。

1枚のアルバムより1回のLIVE

向井秀徳さんのLIVEパフォーマンスを観ると、バンアパの原さんがYouTubeの動画で話してた「バンドマンは真っ当な社会人になれなかった社会のならず者であるべきだ」ということを思い出しました。
バンドマンであり、禅を唱える向井秀徳さんに会うには一般社会とはかけ離れたLIVE会場でしかありません。そこで僕たちに非日常を与えてくれます。
向井秀徳さんがMCで、

ZAZEN BOYSとしてのアルバムはかれこれ11年も制作していない。
それでもこうやってLIVEであなたと対話できてれば良い

と話されてました。
まるでそれは「1枚のアルバムより1回のLIVE」と話されてるようで、江頭2:50さんの名言「1クールのレギュラーよりも、1回の伝説」を思い出させます。

最後に

いかがでしたでしょうか。
向井秀徳さんを見るとプライベートの姿が想像できないです。
ご自宅ではどのような生活スタイルで、普段は何を食してるんだろうとさえ思いました。
まさにベールに包まれた存在ですが、一般社会においてはそのような方がいなければ回らない、必要な存在であることを身をもって知ったLIVEでした。
その謎を知る必要性はなく、ベールに包まれたままで良いのです。